暗記のコツ、
それは「見る回数」を増やすこと。
一度にまとめて時間をかけるよりも、
1日数分でもいいから、覚えたいことを毎日見ること。
それが大事。
科学的にも証明されていることだけど、
本当にそうなんだって思ったエピソードがあるので紹介する。
学生時代、僕は毎日電車で学校に通っていた。
片道約1時間は電車に乗っていたかな。
毎朝同じ時間の電車に乗ると、
必ず僕の目の前に座っている人がいたんだよね。
でもその人は、僕が乗る駅の次の駅で降りてしまうんだ。
僕とその人が同じ車両にいる時間はたったの2分。
毎日たったの2分だけだけど、その人の顔は今でも覚えている。
当然、意識してその人の顔を覚えようとしたわけではない。
電車に乗るたびに、
「この人またいるな」
「いつもこの車両に乗ってるな」
って思うから、自然と覚えてしまったという感じ。
1回の時間は短いけど、
それが何度も繰り返えされるうちに、
自然と覚えてしまったんだ。
ここで1つ想像してほしい。
電車の中で、AさんとBさんはどちらも自分の目の前の席に座っているとする。
Aさんは、自分と同じように埼玉から都内まで1時間電車に乗る。
通勤通学ではなくて、たまたまその日電車を利用しただけ。
Bさんは、自分が乗った次の駅で降りてしまう。
時間にしたら2分間だけ。
でも、通勤通学で電車には1ヶ月毎日乗っている。
1ヶ月あたりで考えたら、2人とも同じ時間自分の前に座っていることになる。
Aさん 60分×1回=60分
Bさん 2分×30回=60分
さて、1ヶ月後、あなたはどちらの人を覚えてる?
当然、覚えるのはBさんだよね。
これを見てる中学生・高校生も、同じような経験をしているはず。
毎朝通学路に立っている交通指導員の人とか地域の人の顔って覚えてるでしょ?
その人の顔を見てる時間なんて、ほんの数秒のはずなのに。
それに対して、
学校の講演会とかで話してくれた特別講師の人の顔って覚えてないでしょ?
1時間とか2時間っていう長い時間、前に立って話してくれたのに。
単語の暗記もこれと同じ。
仮に英単語が1000個載っている単語帳があるとする。
これを毎日10個ずつ、時間をかけてじっくり覚えようとしても、
1周するのに100日かかってしまう。
であれば、
1日200個の単語に目を通す。
もちろん1個あたりにかける時間はさらっと数秒だけ。
でも、これなら1周するのに5日しかかからない。
2周目、3周目って繰り返すのも簡単になる。
暗記のコツは、
1個あたりにかける時間を短くして、
見る回数を増やすこと。
にっさい花みず木校 中村